命あるもの、いつかはお別れをしないといけない時が来ます。
多くの場合は私達人間がペットの旅立ちを見送ることになりますよね。
私も小学6年生の時に出会った愛犬と2年前にお別れをしました。
悔いを残さないお別れをして欲しい。
そのために、私の経験を踏まえてお伝えします。

想いを伝える
かけがえのない時間を一緒に過ごしてきたはずです。
伝えたいことがいっぱいあるのに、なかなか声に出せなかったり、泣いているだけで終わってしまう事があります。
私は看取る事ができたのですが、息を引き取る直前、まだ耳が聞こえている間に「ありがとう、大好きだよ」と伝えたかった。
でも、実際はただただ名前を叫んで泣くことしかできず、落ち着いてからやっと伝える事ができました。
もしこの記事を見ている今、ペットちゃんがまだご健在なら、いつかの時の為に心にとめておいてくださいね。
感謝を伝えたり、褒めてあげる
伝えたいことは、あなたとペットちゃんがどんな時間を過ごしてきたのかによっても変わってきますね。
- 先天性の病気で若くして亡くなった子
- 事故などで突然のお別れになってしまった子
- 持病がありずっと闘病していた子
- 介護が必要になるくらい長く生きれた子
私の愛犬は悪性の癌に侵され、緊急手術から生還したものの、獣医からは「余命1~2カ月」と宣告。
しかし、ご飯をもりもり食べ、危ない状態を3度も乗り越え3カ月生き延びました。
遺体を安置し、一旦落ち着いた時に「たくさん頑張ったね、ありがとう、ずっと大好きだよ」と伝えました。
綺麗にしてあげる
悲しみに暮れてなにもやる気が起きないかもしれませんが、状態が悪くなるのを防ぐためにも適切に安置しなければいけません。
死後硬直が始まってしまう前に始めましょう。
10㎏までの犬や猫なら、死後2時間以内に始めるのが良いと思います。お身体が小さい子ほど、硬直が早く始まりますので、注意しましょう。
安置するお部屋の室温を低めにして、ハンカチなどで包んだ保冷剤を体にあててあげます。
※ドライアイスの場合は体に触れないようにしましょう。
- 固く絞ったタオルで体を拭いてあげる(シャンプーなどをして体を濡らすのは良くないです)
- 手足を自然な形にたたんで、棺や箱に寝かせてあげる
(タオルやペットシーツを敷いてあげると良いです。棺がない場合は綺麗なダンボールに寝かせてあげましょう。) - 目や口を閉じてあげる
この他にも、私は足裏の毛をバリカンで刈って綺麗にしました。
また、エンゼルケアを頼める動物病院もありますので聞いてみるのもいいと思ます。
私が動物看護師として働いていた病院では、長年通院していた子が自宅で亡くなったとの連絡をいただき、午後に診察時間に飼い主様が連れて来て下さってエンゼルケアを泣きながらお手伝いしてお別れさせていただきました。
残しておきたいものはありますか?
・遺毛(私はしっぽの毛を少し切らせてもらって残してあります。)
・足形(人の赤ちゃんにも使えるスタンプパッドを用意していました。)
火葬が終わってから「残しておけばよかった」と後悔しないようにしましょう。
火葬をする
ずっと一緒にいたい、と思っていてもそういうわけにはいかないですよね。
季節や安置状態にもよりますが、死後3日以内を目安に火葬をしましょう。
火葬ができる施設や火葬方法をご紹介しますので、自分の想いにあった方法で供養してあげてくださいね。
火葬をする前に、生前可愛がってくれた人たちとお別れ会をするのもおすすめです。
ご遺体の周りにお花を置いてもらったり、お手紙、好きだった食べ物やおもちゃなどを入れてあげて
悔いの残らないお別れをしましょう。
どこで火葬をするのか
- 〇自治体(役所や保健所)
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役所の場合は担当部署に「ペットが亡くなったので火葬をしたい」ということを連絡します。お住まいの自治体のホームページで確認しましょう。
自治体の場合は『合同火葬』であることが多いです。火葬にかかる費用が比較的安く済みます。
合同火葬でも、自治体が行っているという安心感がありますね。
ただし、役所の休みの日には対応してもらえないのはデメリットかもしれません。 - 〇民間業者
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ペットの火葬業者はたくさんありますので、プランの内容や価格などを比較して納得のできる火葬をしましょう。
『合同火葬』『個別火葬』があり、『骨上げができる』『自宅に移動火葬車で来てもらえる』『24時間対応』など業者によって様々なサービスを提示しています。
自宅でお別れをしたい方や、連れて行く時間がない方の選択肢になる事が多いかと思います。
サービスが充実している分費用が高くなってしまうのは仕方がない事ですが、火葬後に高額の費用を請求したりする悪徳業者も残念ですがいるようなのでしっかりと見極めましょう。 - 〇動物霊園
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人間の葬儀の様にしたい方には動物霊園がいいかと思います。火葬の方法は『合同火葬』『個別火葬』『立会火葬』から選べ、お坊さんがお経を読んで供養してくれます。
納骨をする場合には合同の墓・個別の墓・納骨堂(仏壇)に納めてあげられて、節目での供養もしっかりと行えます。
費用の面では一番高くなってしまいますが、充実した内容で見送ってあげられます。
ちなみに、私が愛犬を見送った時は獣医師会推薦の動物霊園でセレモニーからお骨上げまで行いました。
動物病院で働いていた時に飼い主様にご案内していたお寺で、たくさんの天使たちが写真と一緒に納骨堂にいました。
遺品のお焚き上げ供養を行っていたり、定期的に合同供養を行っていて飼い主同士の交流もあります。
火葬方法
- 「合同火葬」………他のペットと一緒に火葬し、お骨上げは行えません。
- 「一任個別火葬」…単独で火葬し、お骨上げは自分で行うか業者に任せるのかプランを選びます。
- 「立会個別火葬」…火葬に立会い、お骨上げまですることができます。
供養の方法
納骨堂やお墓に入れる
納骨堂やお墓に入れる場合は年契約で管理・供養の費用が掛かります。
お墓の場合は個別の墓なのか合同の墓なのかによって費用が変わりますし、合同の墓に入れると遺骨の返却はされないなど、よく確認をしてから決めましょう。
仏教では「体は自然界へ、魂は仏さまへ」という考えがありますので、四十九日に納骨供養をする方が多いです。
しかし、大切な家族を亡くして悲しみから抜け出せていないのに無理に納骨をする必要はないと私は思います。
「納骨しなきゃ…」と思っていても、あなたや家族の気持ちが落ち着くまで自宅で一緒にいてあげていいんです。
手元供養をする
私は手元供養をしています。法要の度にお坊さんに納骨を促されるのですが、まだ手放せないでいます。
骨壺の周りに愛犬の写真やお花、遺毛を飾っていて、毎日あいさつをします。
納骨してあげた方がいいのか、その方が幸せなのかはわからないので、一緒にいたいというわがままを聞いてもらっています。
また、遺骨の一部はお墓に入れて残りは手元に置いておく、という方法もあります。
遺骨をペンダントやカプセルに入れて身につけたり、仏壇に置いておけます。
いくつかご紹介しますのでどんなものがあるのか見てみてください。
必要な手続きを行う
死亡届
犬は、狂犬病の予防を義務付けられていて飼い始めた際に役所に登録しているはずですので、死亡届を提出しなくてはなりません。
猫やその他のペットたちは登録を義務付けられていないので死亡届も必要ありません。
飼育事態に許可が必要な動物に関しては必ず届け出ましょう。
ペット保険
ペット保険に加入していた場合は解約を忘れないようにしましょう。
保険会社によって解約方法や解約返戻金があるかどうかなど変わってきますので、加入している保険会社に確認しましょう。
メモリアルグッズを作る
葬儀が一通り終わると、「本当に居なくなってしまったんだ…」と強烈な悲しみに襲われることもあるでしょう。
メモリアルグッズを作る事によって亡くなった子を側に感じることが出来ますが、人によってはメモリアルグッズを作る事が逆に辛くなってしまうこともあるかもしれません。
興味があるけど現実を受け入れられない方も、無理してすぐに作る事はありません。
気持ちが落ち着いた時に前向きな気持ちで考えてみてください。
息子さんと亡くなった愛犬達を一緒に、とのご依頼でした。 pic.twitter.com/bF5KO4sU2k
— sakio🐾書籍「4ステップで誰でもかわいく描ける いぬとねこのイラスト練習帖」発売中🐾 (@DoraSakio) March 6, 2023
メモリアルグッズにも色々な種類がありますから、ご自身でも探してみてくださいね。
まとめ

さて、だいぶ私情を込めた記事になってしまいましたが今回は【ペットが亡くなったら何をしたらいいのか】について解説しました。
尊い時間を過ごしてきた家族とのお別れだからこそ、絶対に後悔を残して欲しくないなと思います。
悲しみの乗り越え方も必要な時間も人それぞれですが、いつか一緒に過ごした楽しい日々を思い返せる時が来ますよ。
まずは不備がないようにしてきちんと送り出してあげましょう。
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